はい、どうもです。
ここでは、定期テストや大学受験で出題されるであろう内容をまとめております。
今回は「中国文化②芸術史」編です。それでは見ていきましょう。
Ⅰ.芸術―文学史・絵画史・書道史
(1)春秋戦国時代
①『詩経』
・戦国時代に儒家が編集した中国最古の詩集で、のち五経の1つとされる
②『楚辞』
・戦国時代の楚の政治家、詩人である屈原らの作品を収集した詩文集
③『戦国策』
・戦国時代の各国の歴史を国別に編集したのもで、前漢の劉向が「東周策」「秦策」などにまとめる
(2)魏晋南北朝時代
②陶淵明(陶潜)(東晋)
・『帰去来辞』(ききょらいのじ)
・『桃花源記』
③謝霊運(南朝の宋)
・山水の美しさを優れた技巧で表現
・『山居賦』
④『文心雕龍』(ぶんしんちょうりゅう)
・北魏の劉勰(りゅうきょう)が残した中国最古の文学評論
⑤昭明太子(梁)
・南朝の梁の蕭衍の皇太子
・『文選』:周から南朝の梁にいたる詩歌を文体別、時代別に配列
・四六駢儷体の文章が多い
・四六駢儷体:4字・6字の対句を多用し、韻を踏んで華麗な形式を持つ文体
⑥顧愷之(東晋)
・『女史箴図』:現存の作品は唐代の模写と考えられている
・「画聖」と称される
⑦王羲之(東晋)
・『蘭亭序』:行書の手本とされた書跡作品で現存していない
・「書聖」と称される
(3)唐
①閻立本
・唐初の宮廷画家
・『歴代帝王図巻』
・則天武后が実権を掌握した時代の宰相
②初唐の三大書家:褚遂良・虞世南・欧陽詢
③杜甫
・唐中期の詩人
・安史の乱の混乱の中で流浪の生活を送る
・『春望』『兵車行』
・「詩聖」と称される
④李白
・唐中期の詩人
・一時期玄宗に仕える
・『月下獨酌』
・「詩仙」と称される
⑤李思訓
・写実的な山水画の技法を完成させる→のちの「北宗画」の祖
⑥王維
・唐中期の詩人、画家
・「文人画(南宗画)の祖」
・文人画(南宗画):写実にこだわらずに理想的な心象風景を描く
・文人画に属する他の人:李公麟・米芾・牧谿
⑦顔真卿
・唐中期の忠臣、書家
・力強い筆致で知られる書家
・安史の乱の討伐で活躍
⑧白居易(白楽天)
・唐後期の詩人、官僚
・『長恨歌』:玄宗と楊貴妃についてうたう
・『白氏文集』:のち日本文学にも影響を与える
・『琵琶行』:自身が左遷後に造る
⑨韓愈・柳宗元
・ともに唐後期の文学者
・古文復興運動を進める
・ともに唐宋八大家の1人
(4)宋
①詞:中国の韻文の一種で、西域から入ってきた外国音楽に刺激されて作られた楽曲の
歌詞で宋代には上下階層に広まる→宋詞と呼ばれる
②「唐宋八大家」:以下の8人
・唐:韓愈・柳宗元
・宋:欧陽脩・蘇洵・蘇軾・蘇轍・曾鞏(そうきょう)・王安石
③徽宗(北宋)
・北宋第8代目の皇帝
・文芸を保護し、「風流天子」と称される
・唐の玄宗の時代に出来た翰林図画院(画院)を保護
・『鳩桃図』
・院体画:宮廷様式の絵画で趣味的、鑑賞的様式を持つ
・院体画に属する他の人:夏珪・馬遠・梁楷
④文人画:士大夫や文人など非職業画家が描いた画で、南画、南宗画と呼ばれる
(5)元
①元曲
・宋代に始まった雑劇が元代に大都で完成した古典演劇
②『西廂記』
・王実甫の作品で、宰相の娘と書生との恋愛をテーマとする
③『琵琶記』
・高則誠の作品で、当時の士大夫階級を批判
⑤『水滸伝』
・北宋末、山東省の梁山泊を根拠地にした108人の豪傑の武勇伝を描く
・元末~明初に施耐庵がまとめた
⑥『三国志演義』
・元末~明初に羅貫中が完成させた口語長編歴史小説
⑦「元末四大家」:王蒙・倪瓚・呉鎮・黄公望
(6)明
①『水滸伝』
・北宋末、山東省の梁山泊を根拠地にした108人の豪傑の武勇伝を描く
・元末~明初に施耐庵がまとめた
②『三国志演義』
・元末~明初に羅貫中が完成させた口語長編歴史小説
③『西遊記』
・玄奘のインド求法を題材とした口語長編小説で、呉承恩が完成させる
④『金瓶梅』
・明末の口語風俗小説で、作者不詳
⑤四大奇書:明代に完成された上記4つ(『水滸伝』『三国志演義』『西遊記』『金瓶梅』)
⑥『今古奇観』:作者不詳
⑦『牡丹亭還魂記』
③董其昌
・明末の画家、書家
・中国絵画の流れを「南北二宗」に分類
(7)清
①『紅楼夢』
・清代の口語長編小説で、全120回のうち前半80回が曹雪芹の著作、後半40回は別の人に書き足された
②『儒林外史』
・清代の口語長編小説で、呉敬梓(ごけいし)が描く
・儒林:科挙を受験する読書人層を意味する
③『聊斎志異』
・清代の文語短編小説集で、著者は蒲松齢
④『長生殿伝奇』
・清代の代表的戯曲
・洪昇が描いた、唐の玄宗と楊貴妃の悲哀を主題とし、洪昇が著す
⑤『桃花扇伝奇』
・孔尚任が著す
以上です。