大学受験や定期テストに出るかもしれない世界史-「中国文化③実学史」編

はい、どうもです。

 

ここでは、定期テストや大学受験で出題されるであろう内容をまとめております。

 

今回は「中国文化③実学史」編です。それでは見ていきましょう。

 

 

 

 

Ⅰ.歴史学

(1)『春秋』
孔子の編纂といわれる魯の国の年代記
・『左氏伝』『公洋伝』『穀梁伝』の3つの注釈文が残される
・叙述スタイル:編年体(年代順の歴史叙述スタイル)

(2)『史記
前漢武帝に仕えた司馬遷の作
・叙述スタイル:紀伝体
紀伝体:皇帝の事績(本紀)と臣下の記録(列伝)、年表(表)、諸制度(志)を中心に編纂

(3)『漢書
・班固が編纂した前漢一代の史書
・叙述スタイル:紀伝体

(4)『資治通鑑
王安石のライバル司馬光史書
・叙述スタイル:編年体

(5)『新唐書』『新五代史』
紀伝体史書
・旧法党に属し、北宋の学者・政治家で唐宋八大家である欧陽脩が編集

 

 

 

Ⅱ.科学・技術史

(1)秦漢・魏晋南北朝・唐

①『傷寒論
後漢の張仲景が著した医学書

②『斉民要術』
北魏の賈思勰が著した中国最古の農業技術書

③『水経注』
北魏の酈道元が著した六朝時代の地理書

④唐三彩:緑・褐色・白などの彩色

⑤『茶経』
・唐の陸羽が著した茶道の古典

 

(2)宋・元

①活字の発明:北宋の畢昇が膠泥文字を発明

②陶磁器:江西省の景徳鎮が有名

青磁白磁(宋代〜):装飾を排し、知的な美しさを追求

④染付:元代を代表するイスラーム世界からもたらされたコバルトで青い色彩の白磁

⑤授時暦
イスラーム暦法天文学の影響を受け、フビライ=ハンの命を受け郭守敬が作成
・この授時暦をもとに日本では渋川晴海が貞享暦を作成

⑥回回砲:投石機

 

(3)明代

実学:日常生活に寄与するような学問・経済の発展

永楽帝の命令により編纂された書物:『永楽大典』『四書大全』『五経大全』『性理大全』

③『本草綱目』
・李時珍が著した植物に関する総合書

④『農政全書』
徐光啓が著した農業技術書

⑤『天工開物』
・宋応星が著した産業技術の図入り説明書

⑥『崇禎暦書』
徐光啓の指導のもとで事業が開始され、アダム=シャールが完成させた暦法
・清代に修正されたのち「時憲暦」として施行される

⑦『園冶』
・計成が著した庭園に関する書物

⑧『神器譜』
・張子禎が著した火器に関する説明書

 

(4)明清時代のイエズス会宣教師の活躍

①マテオ=リッチ(利馬竇)
・イタリア出身のイエズス会宣教師
・「坤輿万国全図』:世界地図
・『幾何原本』:古代ギリシアのエウクレイデスの著書『幾何学原本』の漢訳本で
徐光啓と共同で作成

②アダム=シャール(湯若望)
・ドイツ出身のイエズス会宣教師
徐光啓と共同で『崇禎暦書』を作成
・大砲の製造にも従事し、清代では暦作成に貢献し天文台長官にも就く              

③フェルビースト(南懐仁)
・ベルギー出身のイエズス会宣教師
・清の順治帝に招かれて、アダム=シャールを補佐

カスティリオーネ(朗世寧)
・イタリア出身のイエズス会宣教師
康熙帝雍正帝乾隆帝の3帝に宮廷画家として使える
・北京郊外に円明園(バロック式と中国様式の融合)を設計
 →アロー戦争末期にイギリス・フランス軍に破壊され廃墟となる

⑤ブーヴェ(白進)・レジス(雷孝思)
・両者ともフランス出身のイエズス会宣教師
康熙帝の命を受け「皇輿全覧図」(中国全土の地図)を作成

 

 

以上です。